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バラの栽培

 

①鉢栽培

①鉢栽培
 
ほとんどのバラは鉢植えで楽しむことができます。ブッシュやシュラブ樹形となるものはとくに支障なく鉢栽培可能です。
しかし鉢植えで楽しむとき少しだけ注意することがあります。以下、クライマーやランブラーを鉢栽培するときにどんな点に注意すべきかをあげておきます。
 
品種を選ぶ
固めの枝ぶりか、柔らかめか、それともその中間か。地植えしたとき通常どれほどの高さになるのかということをチェックしておきます。どれほどの高さまでに止めるかということもあらかじめ決めておくことが大切です。
 
鉢を選ぶ
株の高さの5分の1程度の径、高さがある鉢を選ぶ。たとえば150cm高さになる品種なら30cm径x30cm高さの鉢を選ぶ、これが鉢を選ぶ基準です。支柱、トレリス、オベリスクなどに誘引してさらに高さを出したいというときにもそれに見合った大きさの鉢にすることをおすすめしますが、しかし、あまりに大きい鉢では重くなりすぎて動かせなくなってしまいます。
高さは200cmにとどめる。鉢は40cm径x40cm高さ程度のものにとどめるというのがひとりで動かせるぎりぎりのサイズかと思います。
バラは根を深く伸ばします。抜いてみたら鉢底近くにヒゲ根がびっしりとつまってしまっていたという経験をお持ちの方はおおぜいおられると思います。
なるべく、水はけのよい鉢を選んで下さい。ポリポットには底が上げ底気味で網目になって水はけをよくしたものや、スリットを設けたものがあります。焼き鉢では多穴としたものや1つ穴でも大きく開けたものなどを選ぶとよいと思います。
 
仕立てかたを決める
花をなるべく多く咲かせるには、固めの枝はなるべく水平に、細い枝は主幹から伸びる脇枝をなるべく水平に誘引すること。これがつるバラの仕立ての基本でした。鉢とトレリス、オベリスク、ピラーなどを組み合わせるいずれの仕立てかたでもこれは変わりません。
しかし固い枝ぶりの品種の場合、オベリスクへの枝を誘引すると1、2年はよくても3年後には太い枝が交錯してしまい始末に負えなくなってしまったということになりかねません。
ひとつの方法としては、自然樹形を生かし誘引は枝を支える程度の止めるというものがあります。鉢の縁に支柱を3本ほど立て、最上部分をシュロ縄やビニタイなどで止めます。
固めの枝をなるべく水平になるよう支柱に固定するという方法です。
この仕立て方ですと花数は少なくなってしまうでしょうが、数年経過して株が大きくなっても比較的楽に誘引ができます。細めで柔らかな枝ぶりの品種の場合でもアーチングする自然樹形を生かした優雅な仕立てができます。いちど試されてみたらいかがかと思います。
 

②露地栽培

②露地栽培
 
バラは根を深く張ります。鉢栽培は可能ですがどちらかといえば露地に植えたほうが生育は良好です。露地栽培の注意点をあげてみましょう。

どこへ植えどう仕立てるか
バラは日照を好みます。言い古されたことですが植え場所はなるべく日当たりのよいところを選びましょう。その植え場所でどう仕立てるか、自然樹形をそのまま生かすか、壁面、フェンス、トレリス、オベリスク、それともアーチへ誘引するのか、仕立て方を決めます。
 
どんな樹形を選ぶか
ブッシュやシュラブは自立させるのが自然でしょう。
つるバラは固めで強い枝が空を突くように伸びるクライマーと細めで柔らかな枝が伸びてアーチングするランブラーというふたつのカテゴリーに分けられます。
一般的には、返り咲きする大輪花を咲かせる品種は固めの枝ぶりのクライマー、春一季咲きの小輪、房咲きとなるのはランブラーだと言えるでしょう。固め、がっしりか、細め、アーチングか、いずれかを選択します。
ただ、壁面、フェンスに仕立てるなら、「固め」でも「細め」でもだいじょうぶですが、高さが2m前後のトレリス、オベリスク、アーチなどへ誘引するときには「細め」のランブラーを選ぶことを強くおすすめします。
 
3年後の枝長さを思いうかべる
植えつけて3年後、株が充実したときにどこまで枝を伸ばせるか、どれだけのスペースが許されるか。咲きほこる花をどの方向から観賞するか、思いうかべて下さい。そんな想像はバラ栽培の楽しみのひとつではないでしょうか。
 
品種を選ぶ
庭植えバラの解説書、通販カタログなどに付箋をつけながら、「固め」か「細め」か、大きくなるか比較的小さめか等チェックしながら、じょうぶで育てやすいと評価される品種を中心に、お好みの花形、花色、香りの強弱、一季咲きか、返り咲きかを調べ、選択して下さい。
 
壁面にクライマーを誘引して育てる
太くがっしりとした固めの枝が伸びるつるバラをクライマーとよびます。クライマーには造形的な美しさがあります。葉を落とす冬季に端整な枝姿となるようこころがけて下さい。
ピンク、一季咲きですが枝をおおいつくすほどの多花性のスパニッシュ・ビューティ、クリーム色の花弁に縁に淡いピンクの覆輪がはいるピエール・ド・ロンサール、明るいピンクのニュー・ドーン、鮮やかなイエロー、ゴールドバニーCLなどが典型的なものです。
 
 
(スパニッシュ・ビューティ)
(スパニッシュ・ビューティ)
 
(ピエール・ド・ロンサール)
(ピエール・ド・ロンサール)
 
(ニュー・ドーン)
(ニュー・ドーン)
   
植え場所の準備
枝を誘引するため、壁面に釘を打ち、ワイヤーを水平に張ります。枝がワイヤーの裏へ回り込んでしまうと戻すのばむずかしくなってしまうことがありますのでワイヤーの間は30cm以上あけましょう。釘打ちを避けたいときには、両側に柱をしっかりと立て、その間にワイヤーを張るといいでしょう。
南関東以西では夏、壁面への日射による輻射熱で葉が痛むことがあります。壁面から15cm以上離れるようにしたほうが安全です。
 
植え付け~1年目
枝折れを防ぐためにゆるめの誘引をする程度、枝は伸びるままにおおらかに育てます。。冬季、株が休眠したらワイヤーに添って、枝をできるだけ水平に誘引します。
 
1年目~2年目
ベイサル・シュートがでたら1年目の場合と同じ感覚で、枝がまっすぐに伸びるようおおらかに育てます。冬季、1年目の冬と同様、できるだけ水平に誘引します。必要なら1年目の枝を含めて誘引しなおします。
 
2年目~3年目
思い描いたように開花しましたか?
もし、枝が伸びてスペースいっぱいになってしまっていたら、冬のせん定・誘引をおこなうときに、4年目以降どのように仕立てるのか決めなければいけません。
●株全体がしめるスペースをそのままとするため古い枝を切り落とす。
●壁面へ誘引できない枝は自然のままに伸ばす。必要ならば支柱を立てる。
 
アーチへ細め、枝長さ2mほどのランブラーを仕立てる
小さめなアーチに誘引するときは、枝は細く柔らかめ、あまり大株にならない品種を選ぶことが大切です。アーチに寄りかかるようにしなだれる枝の先に花開き、それが風にゆれるさまは優雅そのものです。
小輪、房咲きの花を咲かせるタイプでは、アプリコットのコーネリア、淡いピンク、花芯が白く色ぬけして美しいバレリーナなど。いずれもシュラブ(半つる)にカテゴリーへ入れられていますが、枝は細く柔らかで高さも小さなアーチに誘引するにはむしろ適切な樹形です。つるバラからは、淡いイエローに熟成するとピンクが混じるフィリス・バイド、淡いイエローのジスレン・ド・フェリゴンド、パープル・シェイド気味の深いピンク、ペレニアル・ブルーなど、いずれも高い評価を得ている品種です。
 
 
(コーネリア)
(コーネリア)
 
(バレリーナ)
(バレリーナ)
 
(フィリス・バイド)
(フィリス・バイド)
   
中輪花を咲かせる品種としては、オールド・ローズの中では、花が枝をおおいつくすように開花するラオプリッター(ピンク、一季咲き)、チャンピオン・オブ・ザ・ワールド(ピンク、返り咲き)など。モダン・ローズからはフロリバンダへクラス分けされているボサ・ノバ(ピンク、返り咲き)、すこし枝が固めになりますがより大輪が期待できるジャスミーナ、ナエマ(いずれもピンク、返り咲き)、バフ・ビューティ(イエロー気味のアンバー、返り咲き)、白花のスノーグース(返り咲き)などが候補にあげられると思います。
 
 
(ラウプリッター)
(ラウプリッター)
 
(バフ・ビューティ)
(バフ・ビューティ)
 
(スノーグース)
(スノーグース)
   
植え場所の準備
細めの枝とはいえ順調に成育するとバラの株元はかなりの太さになると思ってください。枝の重さをしっかりと支えるじょうぶなアーチを選び、しっかりと固定します。
 
植え付け~1年目
枝折れを防ぐためにゆるめの誘引をする程度、枝は伸びるままにおおらかに育てます。これは壁面仕立てのときと同じです。冬季、株が休眠したら主幹にする枝、横へ誘引して開花を期待する脇枝に分けて仕立てます。
翌年、新芽は枝先から、また、水平に伸びた幹から芽を吹き上へ上へと伸び、その先端に花芽を形成します。翌春の開花の様子を楽しく思い描きながら主幹を定め、脇枝をアーチへなるべく水平に誘引、固定してゆきます。アーチ仕立てのむずかしさでもありますが、楽しさでもあります。
 
1年目~2年目
ベイサル・シュートがでたら1年目の場合と同じ感覚で、まっすぐに伸びるようおおらかに育てます。冬季、1年目の冬と同様、主幹とする枝を定め、脇枝をできるだけ水平に誘引します。
 
2年目~3年目
もし、アーチの上部から枝が伸びて、魚のかかった釣竿のように空高く弓なりにしなってしまっていたら、冬のせん定・誘引をおこなうときに、それを短くせん定するか、それとも紐でアーチへくくりつけるように仕立てるのかどちらかを選択します。
なかなか決断できないとは思いますが、”釣竿”状の枝が太めでがっしりしているならば、思い切って芽をいくつか残すのみの短かさまで切り落とすことをおすすめします。アーチより上へ伸びた枝は、翌年そこからさらに上へ枝を伸ばして開花します。枝が花の重さゆえに下垂してくれればよいのですが、そうならず、あおぎ見るような高さに咲いてしまうとせっかく開花した花を愛でることができなくなってしまのがその理由です。
枝が固めの品種をアーチへ誘引すると、このような”釣竿”枝が生じる可能性が高くなります。アーチ仕立てには枝は細めで柔らか、あまり大株にならないものを選ぶという意味はここにあります。
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