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クリスマスローズの栽培

①鉢栽培(開花株)

・開花株は、4号~5号鉢で、12月~3月に販売されます。
・ご自分で開花株をご覧になって、お気に入りの一鉢を選択することから始めましょう。最初の一株は、丈夫で花色の選択肢が多い交配種の無茎種(H.×ヒブリダス)がお薦めです。
・株を持ち帰ったら、先ず根鉢の状態を確認します。初開花の株(購入株)の場合は、根鉢が固く締まっている場合が多いので、一度根をほぐして排水性に優れた培養土(「クリスマスローズ用の土」など)で植え替えます。6月以降は肥料分を残したくないので、元肥は与えず置き肥(「バイオゴールドオリジナル」など)や液肥で調整します。深植えは厳禁です。また、併せて花柄を根元から3㎝程残して切り取り、株の充実を図ります。植え替えは、3月中には終えて、5月末までは、なるべく日当たりの良い場所で管理して、小葉の展開を促しましょう。
・花柄切りを行うと、切り残した部分がやがて枯れて、病害虫の温床になりやすいです。梅雨前には花柄の残骸を指で抜き取り、株元をきれいに整理します。また、雑草も生えやすい時期なので、適宜、雑草取りをします。
・夏越しでは、午前中は日が当たり、午後からは木陰になり、かつ、風通しの良い場所で管理するのが理想です。一日中、日が当る場所だと、急激な温度上昇で水切れを起こし、地上部が枯れてしまうことがあります。
必要に応じて、遮光などの対策を行います。施肥は行いませんが、活力剤(「バイオゴールドバイタル」等)は有効です。
・秋の彼岸を過ぎると、徐々に涼しくなり、根や新芽(花芽)が動き出します。植え替え、株分け等の好機です。この時期は、多少、根を乱暴に扱っても大丈夫ですが、新芽などを傷めないように注意してください。
10月からは、施肥を開始すると共に、日当たりの良い環境で管理します。
・12月になると花芽が明確に現れ、古葉が横に倒れ込んでくるので、古葉取りを行います。株元に日が差し込み、花芽の立ち上りが良くなります。
・2月に入り気温が上昇してくると、自然開花し始めます。日当たりの良い場所で管理します。
・施肥は、夏場(6月~9月)を除き、リン酸分比率の高い緩効性肥料、或いは液肥を与えます。
クリスマスローズ用の土
『クリスマスローズ用の土』
●監修:クリスマスローズ研究家の野々口稔氏が、長年の研究から割り出した配合でブレンドしたクリスマスローズ用の専用培養土です。
●容量:15㍑/袋
●成分:焼成赤玉土(硬質)、完熟馬ふん堆肥、日向土、ゼオライト、木炭など
●特徴:配合用土の素材にもこだわり、特に、排水性、通気性に優れた培養土で、暖地での夏越しには最適です。
●製造:音ノ葉
●販売:音ノ葉(03-3942-0108)、NHK出版 など    
バイオゴールドオリジナル
『バイオゴールドオリジナル』(追肥用置き肥)
●成分:チッソ3.5、リンサン3.7、カリ3.3
    +天然ミネラル類
●原料・製法:各種天然素材×特許純菌発酵
 (主な原料はミネラルが豊富な発酵鶏ふん)
●効果持続:約2ヶ月(水やり頻度・環境等で異なります)
●特徴:生育に必要な三要素はもちろん、カルシウム・マグネシウムをはじめ、天然の豊富なミネラル類がたっぷりとバランスよく含まれ、花付きが良いです。また、肥料焼けせず、植物の吸収も大変良い天然有機肥料です。
●販売:音ノ葉では、5kg入りと900g入りを販売。
バイオゴールドバイタル
『バイオゴールドバイタル』(活性液)
●特徴:天然活性液。基礎代謝が高まり植物の生育力が向上。強い葉をつくるほか、発根促進や土壌改善効果も。生育期に肥料(追肥)とあわせて使うと相乗効果が抜群!根の活動が活発になるため、より肥料の吸収力が高まります。
●使用:水でうすめて根元や葉に散布します。標準は週1回。希釈倍率は、100倍〜。
●販売:音ノ葉では、180ccと500㏄入りを販売。 

②鉢栽培(小苗)

・苗からじっくりと栽培したい方は、秋頃(10月)から販売される少苗(2.5~3号ポット)から栽培しましょう。
・入手したら4~5号鉢に植え替えます。小苗は水を欲しがるので、こまめに水やりしますが、与え過ぎて過湿にしてはいけません。鉢土の表土が乾いたら、水やりしてください。
・小苗時は生長に合わせて、こまめに鉢上げて、翌年の秋には6号鉢にします。これが開花予定株となり、更に、翌年の春に初開花します。この後の管理は、開花株と同じです。

③露地栽培

・関東地方以西の暖地では、早春(3月頃)、或いは秋口(10月頃)が植え付けの好機です。小苗ではなく、開花予定株や開花株を用いる方が安心です。植え付け場所は、午前中は日当たりが良く、午後は木陰となる様な場所が理想ですが、一部の原種を除き、クリスマスローズは丈夫な植物なので、様々な環境に適応します。但し、風通しが悪く、ジメジメとした場所だけは避けましょう。
・風通しを良くし、雨水が集中しないように、周囲よりも高く植え付けます。レイズドベッドを作成して植え付けます。植え付け箇所は、径40㎝、深さ40㎝の範囲の土壌改良を行います。土壌改良には、馬糞堆肥、日向土、ゼオライト等を用います。秋口に植え付ける場合は、元肥として緩行性肥料を混ぜ込みます。早春に植え付ける場合は、元肥を与えず、置き肥を株周りに施肥します。植え付け時に水やりしますが、以後は、特に必要ありません。その後の追肥は、秋口(10月)と春先(3月)に緩効性肥料を与えます。

④栽培のポイント

・栽培場所
理想的には10月から翌年の5月までは、日光が十分に5~6時間は当たる日当たりのよい場所、6月から9月の夏場は、日光が午前中に3~4時間当たる半日蔭や木漏れ日が当たる場所が適しています。特に、夏場は強い日差しや西日は避け、必要に応じて遮光します。また、年間を通して、風通しの良い場所がお薦めです。
・株の扱い
植え替え、株分けの適期は10月ですが、2月~3月でも可能です。特に、開花株を購入した際は、2月~3月に根を解して植え替えを行います。排水性・通気性に優れた鉢や培養土を使用します。また、植え替え後は、花柄は早めに切り取り、新葉の展開を促し、株の充実を図ります。
古葉取りは、花柄が立ち上がりやすくすることと、花の見栄えを良くするため、また、放っておくと腐って病害虫が発生し易くなるので、12月になり花芽が肥大化し古葉が倒れ込んできたら葉柄の基部を3㎝程残して切り取ります。
・水やり
水やりの基本は、「鉢土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり与える」ことです。水やりは午前中に行うことが望ましく、特に、夏場は暑くなる前の早朝に行います。実際には、地域、季節、周辺環境、株の生長度合いなどによって乾き具合が変わってくるので、水やりの頻度や量、与える時間帯などは、ご自分が管理できる範囲で変えながら、過湿にならないよう注意します。
・施肥
鉢栽培の場合は、量的に限られた培養土からしか栄養を得ることができないので、施肥は大事です。肥料の与え方は、「元肥」として緩効性肥料を施し、「置肥」、「液肥」で追肥します。但し、夏の半休眠期には、肥料を与えません。
露地栽培では、秋口と春先に施肥を行います。
・病害虫対策
クリスマスローズが罹患する病気は、糸状菌(カビ)、細菌(バクテリア)、ウイルスが病原となります。害虫は、そしゃく性害虫と吸汁性害虫が挙げられます。特に、ウイルス病を媒介するアブラムシなどの吸汁性害虫には、アドマイヤー粒剤やオルトラン粒剤等の殺虫剤を交互に、また、灰色カビ病対策としてダコニール1000やボトキラー水和剤等の殺菌剤を、厳冬期を除いて交互に、2ヶ月に1回程度撒布します。 
年間の栽培管理
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2024年4月
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【オトノハカフェ】の休業日と 【芭蕉庵】の休庵日は別途記載
  • 【音ノ葉】休業日
  • 【事務所】休業日
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